TRADES技術職の仕事図鑑

ELECTRICIAN / FIRE SAFETY

03電気工事・電気保安・消防設備点検

資格がないと触れない仕事。だから、資格が武器になる。

建物や設備の電気工事、受変電設備の保安監督、消防用設備の工事・点検を担う仕事です。3つとも業務独占の資格があり、電気工事士がいないと電気工事の作業はできず、消防設備士がいないと一定の消防用設備の工事・整備はできません。

SPEC SHEETNo.03
求人倍率電気工事従事者/2025年度
3.37倍全職業の3.1倍
年収換算電気工事従事者/平均41.6歳
約628万円
主な資格
第二種電気工事士第一種電気工事士電験三種消防設備士

出典: 一般職業紹介状況・雇用関係指標(年度)2025年度(厚生労働省)/令和7年賃金構造基本統計調査(厚生労働省, 2026年3月)。フルタイムに限ると 3.78倍。

01 WORK / 仕事内容

何をする仕事か

A

電気工事

ビル・工場・住宅の配線、照明・コンセント、受変電設備、太陽光などの工事。

B

電気保安

キュービクルなど自家用電気工作物の月次・年次点検と保安監督。

C

消防設備点検

消火器・自動火災報知設備・スプリンクラー等の点検・整備と報告書の作成。

D

設備管理

ビルの常駐管理で電気・空調・消防を日常点検する働き方もある。

主な職場

電気工事会社(サブコン)

ビル・工場・住宅の電気工事。

電気保安法人・保安協会

自家用電気工作物の巡回点検、保安監督の外部委託。

消防設備の点検・工事会社

点検・整備・工事と消防署への報告書作成。

ビルメンテナンス会社

常駐の設備管理。電験三種の選任先になることがある(公的統計なし)。

02 LICENSE / 資格と取り方

資格のステップ

第二種電気工事士は受験資格の制限なし。学科と技能の2段階で、2025年度の合格率は学科56.6%・技能71.8%。材料運搬などの補助作業は資格なしでも入れる(線引きは現場ごとに確認)。

  1. STEP01
    未経験OK

    補助作業から

    材料運搬などは資格なしで可。「軽微な作業」の範囲は省令で決まり、現場で確認する。

  2. STEP02

    第二種電気工事士

    受験資格の制限なし。学科(CBT/筆記)+技能

    2025年度 学科 56.6%・技能 71.8%

  3. STEP03

    消防設備士(乙種 → 甲種)

    乙種は整備・点検、甲種は工事と整備ができる。類ごとに対象設備が違う

    2026年4〜7月 甲種 37.3%・乙種 41.8%

  4. STEP04

    第一種電気工事士

    試験合格+実務経験3年以上で免状(合格前の実務も算入できる)

    2025年度 学科 57.4%・技能 58.1%

  5. STEP05
    GOAL

    第三種電気主任技術者(電験三種)

    4科目。科目合格制(3年以内に4科目)。年2回

    2025年度 合格率 13.0%(4科目すべて合格した人)

電気系資格の試験結果(合格者 ÷ 受験者)

資格年度受験者合格率
第二種電気工事士 学科2025139,087人56.6%
第二種電気工事士 技能202599,610人71.8%
第一種電気工事士 学科202536,154人57.4%
第一種電気工事士 技能202528,403人58.1%
電験三種202548,942人13.0%

出典: 第一種・第二種電気工事士試験の試験結果と推移(電気技術者試験センター, 2025年度)。合格率は受験者数と合格者数から計算した値を含みます。

5職種の資格ロードマップを見る →

03 PAY & DEMAND / 年収・求人倍率

年収と求人倍率

FIG. 電気工事従事者の年収換算(年齢別・万円)
436
20〜24
532
25〜29
610
30〜34
728
35〜39
706
40〜44
723
45〜49
699
50〜54
744
55〜59
605
60〜64

出典: 令和7年賃金構造基本統計調査(一般労働者・企業規模10人以上)(厚生労働省, 2026年3月公表)。年収換算=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与で、資料側の推計(公表値ではありません)。企業規模10人以上の一般労働者。

JOB OPENINGS RATIO

3.37倍

電気工事従事者(2025年度)

フルタイムに限ると 3.78倍。求職者1人に対して、求人が約3.4件ある計算です。

出典: 一般職業紹介状況(職業安定業務統計)・雇用関係指標(年度)2025年度(厚生労働省, 2026年公表)。ハローワーク経由、パート含む常用。

04 WORK STYLE / 働き方

働き方と、制度の変化

残業の上限(2024年4月1日から)

電気工事は建設業に含まれるため、時間外労働の上限規制(原則 月45時間・年360時間、特別条項で年720時間など)がかかる。

点検の需要は法律で決まる

延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物(飲食店・病院・ホテル・福祉施設など)は、消防設備士か消防設備点検資格者が点検する。報告は特定防火対象物で1年に1回、それ以外は3年に1回。

夜間・休日の作業

テナントの営業時間外の工事・点検の頻度について、公的データは確認できていない。会社ごとに聞く。

派遣では働けない現場作業

建設業務(電気工事の現場作業を含む)は労働者派遣が禁止されている。

05 FIELD CHECK / 見学ポイント

見学で、これを聞く。

求人票では見えにくいことを、見学やお試し勤務の日に現場の人に聞いてみましょう。

  1. Q1

    扱う工事は一般用中心ですか、高圧受電(キュービクル)までありますか?

    WHY第一種の免状に必要な実務3年を積めるかが変わる。

  2. Q2

    資格の受験料・講習費・技能試験の材料は会社負担ですか? 合格後の手当は?

    WHY取る順番と費用の見通しが立つ。

  3. Q3

    (電気保安)選任の常駐ですか、巡回点検ですか? 担当は何件?

    WHY緊急呼出し(停電・事故)の体制もあわせて聞く。

  4. Q4

    (消防設備点検)1日の件数と担当エリア、報告書は紙かシステムか?

    WHY移動と事務の量がわかる。

  5. Q5

    夜間・休日作業の実績は?

    WHY上限規制の運用を確認する。

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NOTE / 数字を読むときの注意

  • 「電気保安」「消防設備点検」単独の賃金・求人倍率は公的統計にありません。数字は「電気工事従事者」の値です。
  • 電験三種の合格率は4科目すべてに合格した人の割合です。科目合格を積み上げて合格する人も多くいます。
  • お試し勤務でも、資格が要る作業を無資格の人がすることはできません。見学・同行・補助の範囲になります。
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